久しぶりに市内でも積雪があり、生徒さんもスクールに来られるのが大変だった茶道教室の日。
暖かいお茶と和菓子と、何気ない世間話でホッと一息つく時が流れました。
今回はこちらのお茶碗でお茶をいただきました。
側面に鶴、お茶をいただいていくと底に亀が現れました。
長寿のシンボル「鶴亀」に、鮮やかな朱色がお茶に映えます。
そして教室の設(しつら)えは…
掛け軸とお花
掛け軸は申が馬にまたがっている絵の「意馬心猿」。
~煩悩ぼんのうや情欲・妄念のために、心が混乱して落ち着かないたとえ。
また、心に起こる欲望や心の乱れを押さえることができないたとえ~
お花は雪折れ水仙。
~雪の重さで自然に折れた水仙の葉。「柳に雪折れなし」のように、
重い荷物や冷たい圧力にも、柔軟に対応する心が大切であるとして
「柔良く剛を制す」とも言われます~
菓子
現在「広島レモン」で有名な大崎下島(呉市)の瀬戸内海レモンを使った
モダンなお菓子。
2015年11月11日|Category :
茶道
11月、炉(ろ)の時期となり、生徒の皆さんに炉の心地よい暖かさを楽しんでいただきます。
今回は「立礼(りゅうれい)式」のお点前をご紹介します。
お点前「立礼」
立礼とは正座ができない人、長時間足に負担がかけられない人のために、椅子に座ってお茶をいただく作法。
釜・水指などの道具一式がテーブルに並びます。
こちらの一式は、なんと三浦宗輝先生考案のオリジナル!
京都の茶室を建てる職人さんに依頼してつくってもらったそうです。
そして、教室の設(しつら)えは…
掛け軸(床)
秋の夕暮れで終わる「三夕のうた」より
「心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ」 西行法師
~世を捨てて出家したはずの我が身にも、人生の無常観が身にしみる、秋の夕暮れ時、
鴫が羽音を残して飛び立ったあとの静けさよ~
お花
野路菊と髄菜(ずいな)
紅葉が美しい髄菜は、若葉が食べられることから「嫁菜の木(よめなのき)」の別名があります。
生菓子
「竜田川」紅葉の名所でもある竜田川を流れるほんのり色づいた紅葉が映えます。
「ちはやぶる神代もきかず竜田川 からくれないに 水くくるとは」(古今和歌集)や、
日本の秋の神「竜田姫」など、紅葉を感じさせるお菓子です。
今回は仕事帰りに寄られた生徒さんから少しお話を聞かせていただきました!
社会人になり、週に1度自分をリセットしたいと考えた時に、学生時代に授業で茶道を習ったことを
思い出して当スクールに通い始めたのがきっかけ。
もともと着物などの和物がお好きだったので、茶道教室に入って着物も着る機会が増え
ご自身で着付けもできるようになったそうです。
「現代は時間に追われる生活が普通になってきている。お茶を味わいながら
心のオシャレを楽しんで」と宗輝先生。
ゆっくりお茶をたて・味わう、“贅沢な時間”が楽しめる茶道。
当校では月4回(チケット制もあり)で開講中です。ご見学もお気軽にどうぞ。
夏場はお休みをいただいていました茶道教室も
今月より再スタートです。
今月のテーマは「月見(十五夜)」
掛け軸
「名月や池をめくりてよもすから」
十五夜の月だ、池をめぐる、夜の間ずっと…芭蕉庵で月見の宴を催した折の句
お花
「小菊」と「スズメウリ」
スズメウリはツタを伸ばす一年草。「オキナワスズメウリ」が正式な名称。
別名「琉球オモチャウリ」。実は最後に真っ赤となり、白いストライプが生えます。
生菓子
「夜の月」
武蔵野から眺める夜の月。
緑・紫・黄色のコントラストが美しいお菓子です。
お点前一式
「月手前」
茶箱を盆にのせて点てる最も簡素な手続き「卯の花」。
茶箱は旅先で気軽にお茶を楽しむ携帯用として哀願されているものです。
春(花点前)、夏(卯の花点前)、秋(月点前)、冬(雪点前)等ありますが、
卯の花点前は「茶箱」の平点前とも称されているので、茶箱の最初のお稽古としてふさわしい。
茶箱の中身は…
・茶碗…茶箱用で少し小ぶりです。
・茶筅(ちゃせん)
・茶杓(ちゃしゃく)
・茶巾(ちゃきん)
・棗 (なつめ)
・鉄瓶…少人数・移動する時に使用します。
・茶筅筒…茶筅をおさめます。
・茶巾筒…茶巾を入れるための器。茶箱や茶籠の中に仕組みます。
・香合(こうごう)…月の点前で香を入れる時に使います。
・羽箒(はぼうき)…炭手前のとき炭や灰の粉が散るので、釜の蓋などの道具をを羽箒で清めます。
・振出(ふりだし)… 茶箱用の小形の干菓子器。金平糖のような小粒の菓子を入れ、振り出して用います。
・古帛紗(こぶくさ)…お濃茶を運ぶ時や飲む時、さらに道具を拝見する時にも使用されます。
茶箱を練習して、心地よい季節「秋」を楽しみに、茶箱を携えて出かけませんか?
五感を通して豊かな心を磨くひと時を…
茶道教室内では、いたるところで季節やこだわりを感じる事ができます。
今月のテーマは「涼を感じて」
掛け軸
「遠山無限碧層々(えんざんかぎりなきへきそうそう)」
禅語のひとつ。限りなく山が連なり、その風景に無心となって天地と自分が溶け合った心境。
お花
「ヒメヒマワリ」と「カヤ」
野(自然)を意識し、花入れとのバランスを考えて生けられています。
生菓子
「青梅」。梅の木からとってきたようなお菓子は、
ほんのり熟している梅を連想させるように赤みをおびています。
お点前一式
涼しげなベネチアガラスの茶碗にシックな黒色の棗(なつめ)。
水を大きくみせる広口の水指にはつらなる山が描かれています。
お菓子をいただくところから、茶道具の拝見まで
約20~30分の流れを2回行う茶道教室。
『茶室』という空間の中には、床の間の書や絵、生けられた花
さたにには釜等の鋳物や、器の焼物など日本の文化がつまっています。
茶道教室では、忘れがちな日本古来の 作法や心得・会話や気遣いを感ることができます。